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敷地は郊外の住宅地にあり、前面道路から3mほど上がった高台にある。
北東側は窪地状の地形となっており、高台であることと相まって視界が遠くまで開け、空が大きく見える。
前面道路以外は住宅が密集する環境である。
北東側の眺望のすばらしさを生かした、一戸建て住宅が求められた。

眺望の良い2FにワンルームのLDKとトイレを設け、1Fに玄関、寝室、洗面脱衣室、浴室を配置している。
敷地が台形の形状をしていることより、家族が集う2FのLDKは道路と正対する方向で最大限の台形形状とし、1Fは道路と斜に構uc2 えて諸室を雁行配置している。

2Fから引っ込んだ1Fの玄関、寝室、浴室は眺望へと繋がる軒のある外部空間と連続しており、部屋の界壁は斜めに立ち上がり、2Fを支えつつ、部屋どうしの視界を遮り、プライバシーを保っている。

1F廊下部分の天井は38×63の梁を@70mmのピッチで現し、ルーバーのように配置し、日中は2Fからの自然光が1Fに降り注ぐ計画としている。床をコンクリートとし、外周側の壁をライトグレーの壁、部屋側を白い壁とし、自然光の移ろいが印象的な空間となっている。また、寝室を全て引戸とすることで、開け放つとルーバーのある廊下と眺望の良い北東側の庭が繋がり、風通しの良い空間となる。

2FLDKの天井は構uc2 造の梁と構uc2 造用合板を現しにすることでシンプルな形状を生かしつつ、北東への眺望へ視線を誘導し、間口一杯の開口部により、LDKは眺望と一体となる開放感を実現させている。
敷地のポテンシャルである眺望を最大限生かし、シンプルな形状と素材を生かした住宅が実現している。

所在地/神奈川県
規模/地上2階
延床面積/102.04m2
構造/木造