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:: 0006 / 「大阪現代演劇祭 仮設劇場実施コンペ」審査員特別賞

collaborative cocoon


演劇と、それを行う劇場には密接な関係があり、演劇の抽象的な空間と劇場の物理的な空間は互いにある包括性を示すと共にその膨らみに重要性があります。
ある一つの演劇、及び演劇者の目論む包括性と膨らみを許容するある一つの空間、つまり一つの演劇のための一つの劇場は抽象的な空間と物理的な空間の包括性と膨らみによる相乗作用により創出されます。
それは演劇者と設計者のcollaborationにより生まれます。
短スパンの仮設劇場をcollaborationにより作る「空間を膨らませる」ことで、各演劇毎の演劇空間が表現されます。舞台装置は演劇空間として劇場全体へと移行します。
それは形態、様相として劇場の外へと表出するのです。
単純なユニットの組み合わせにより、collaboration cocoonを実現します。演出家がそれぞれの演劇の求める舞台と客席の関係、および空間の立体性は、完全リースの既成軽量スチールパイプを利用することで、どこでも容易に制作可能です。
劇場空間の断面形状の大小は軽量スチールパイプによる架構フレームにより構成されます。天井高の必要なステージはフレームを密に、客席は粗に配することで全体の構造が連担関係を持つことで成立します。

collaboration cocoonは内側の機能性を網羅するとともに、劇場の持つ、抽象空間と物理空間を形態化していきます。